2016.10.27 Thursday

感想『ちおちゃんの通学路』全巻レビュー継続中

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    川崎直孝『ちおちゃんの通学路』がめちゃめちゃおもしろいので、
    「アオシマ書店」で1巻から順に、
    各巻レビューを書いている。
    ふつーこーゆーのは最新刊をやるんだが、いいんである。だって全巻おもしろいんだもの。

    というわけで、「アオシマ書店」の『ちおちゃんの通学路』レビュー・ダイジェスト!

    まずは1巻のレビューから。

     

    『ちおちゃんの通学路』SAN値がガリガリ削れていく…っほど面白い
    『ちおちゃんの通学路』1巻を読んだ。
    おもしろい。
    主人公はちおちゃん。舞台は通学路。
    ハイテンションはつらつ爆笑通学マンガだ。
    「わあああっヤバいよぉっ遅刻遅刻っ」
    と叫びながら走る女子高生。パンはくわえてない。
    物語の発端らしい発端から始まり、全編、通学路だけで展開していく。
    学校へ行くか、学校から帰るか。
    ミッションは単純なのに、まあ、起こる起こる事件の数々。
    石黒正数『それでも町は廻っている』が好きな人は、気にいると思います。
    『ちおちゃんの通学路』オススメ!

     

    2巻
    面白すぎる女子版稲中『ちおちゃんの通学路』
    1巻の1話ではひとりで通学していた三谷裳ちお(みやもちお)。
    話数を重ねるたびに友達、仲間、敵、が増えてきてた
    漫画家のうめ・小沢高広先生も興奮して絶賛。
    正直、22円セールにつられて買ったら、あらやだ、なにこのゲスな子たち!! 荒木飛呂彦センセの漫画描き方本に「卑怯者は主人公になれない」とあったけれど、センセ!こいつら卑怯者のくせに主人公やってますよ! ああー、稲中だ。ある意味女子版稲中。

     

    3巻
    ゲスの極み女子高生洋ゲ―で炸裂止まらない『ちおちゃんの通学路』3巻も凄い
    3巻は、ちおちゃんの洋ゲ―好きエピソードが炸裂する第11話からスタート。
    銀行を襲う覆面集団。もちろん洋ゲー内世界だ。
    制圧成功、いよいよ金庫!
    というタイミングで、「目眩ましだっ!!」
    仲間を裏切るちおちゃん。
    「金庫のおおおおおおっ」
    叫ぶちおちゃん。
    「600万ドルはあああ」
    マウスをブンブンするちおちゃん。
    「私ひとりのモノよ!!」
    ドドドドドド射撃しまくるちおちゃんの分身。
    一コマの中に操作するちおちゃんとアバターのキャラが重なって描かれる洋ゲー好きならあああああの高揚感っと漫画世界にシンクロする名シーン。
    からの、現実世界のおかあさん部屋へ侵入。
    なんやかんや、あれこれあって、興奮で眠れなくなったちおちゃんがとった奇策は……!?

    いままで『ちおちゃんの通学路』は、通学路の場面だけで展開するドタバタコメディ漫画と紹介していたが、ウソであった。
    通学前の洋ゲ―シーンが、ガッツリあった。
    正確には、「前夜の洋ゲ―プレイシーンと、通学路の場面だけで展開するドタバタコメディ漫画」だ。

     

    とうわけで、残りの巻もレビューしていく予定です。
    お楽しみに。

    2016.07.08 Friday

    めちゃくちゃ怖いトラウマ恐怖漫画・ベスト18

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      WEB「アオシマ書店」で、「めちゃくちゃ怖いトラウマ恐怖漫画・ベスト18」を書いたよー。

      ベスト18、マジで全部怖いので、ぜひ読んでくだされ。
      ここでは、さらに3つに絞って紹介してみよう。

       

      山岸凉子「汐の声」
      人間の怖さと霊的な怖さのミックスで怖さ倍増というか倍々増。心霊特番で、他の霊能者やスタッフと幽霊屋敷に泊まりこむ少女。先輩霊能者がいるなか肩身が狭い。だが、彼女だけに霊が見えてしまって……。ラストの怖さ。思い出したくないのに、あのページを何度も思い出してしまう。

       

      内田春菊「雨の日は嫌い」(『呪いのワンピース』収録)
      これ読んだ後は、道にある「安全坊や」を見るだけでドキーッとしてしまう。「昔好きだった酒井くんは交通事故で死んだ……。ここの安全坊やはその事故のとき留め金がゆるんでいつもパタパタしている」 思春期の少女の日常を細やかに描きつつ、衝撃のあの一コマめがけて恐怖の種を育てていく構成の完璧さ。

       

      押切蓮介『ミスミソウ
      廃校直前の中学に転校してきた野咲春花はよそ者ということで壮絶なイジメにあう。卒業まであと少しだからと我慢していたのだが、家を焼かれ、両親と弟を殺されて……。殺し合いなのだが、デスゲームモノみたいにルールが強いられたわけじゃなく、子供の無邪気さの暴走の憎しみとドス黒さが生み出した陰惨な殺戮なので、どんどんダークな気分に堕ちていく。ヤバイ。(2016/07/08 いまKindle版が1巻5円なので、ぜひ!)

       

      2015.11.20 Friday

      『WIREDVol.19』特集「ことばの未来」

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        WIREDVol.19』特集「ことばの未来」が面白かった。
        「コンピュータがことばをどのように理解するのか」のコラム
        円城塔、宮内悠介、カズオ・イシグロ、関口涼子インタビュー(
        小説を自動生成で書くという話題に、おそらく現状認識は違わないのに「まったくそれ以前の段階にある」と答える円城塔、「それは当然できるようになるだろう」と答える宮内悠介。
        自然言語処理をめぐるインタビュー
        もう1人しか話す人がいない少数言語をめぐるルポ
        映画におけるAIと場所の在り方
        ブックガイド
        など。
        特集全部が面白くて満足。
        2015.06.13 Saturday

        『DUO3.0』と『復習用CD』を3ヶ月でやってみる

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          DUO3.0』と『復習用CD』が楽しいので、6月頭からやっている。
          『DUO3.0』のいいところ→「We must respect the will of the individual.」といった英文が560本ずらっと並んでいて、英文の単語と熟語の解説がある、というシンプルな構成。
          『復習用CD』が英文をえんえんと読み上げるだけなので、英文を聞いて英語を脳裏に浮かべる&訳すという練習にぴったり。不要な音声が入ってないので聞き取りだけに集中できる。

          1日1セクションやるペースなら、
          ・英文読んで分からない単語や熟語の解説を読み頭の中で訳す感じで1セクション例文10本前後で、読むのにざっくり10分。
          ・復習用CDが1セクション1分ちょい。聞くと、あれ? もう判んないやってところがあるので、本を再度見て確認で5分。
          あとは、空き時間にCDを聞く、って感じだな。1日15分とスキマ時間でできる。
          というわけで3ヶ月(6月、7月、8月)後に「60分で560の英文をすべて聞き取れる」を目標。

          やり方は以下のような感じかなー。
          ・平日毎日SECTION1ずつざっくり読む(全45SECTIONなので約2ヶ月)
          ・空き時間に復習用CDを聞く(読んだところまでのSECTION部分を繰り返し聞く)
          ・土日は、遅れたりしたときのバッファ用
          で、2ヶ後には、基本的に聞いて意味がわかるようになっていて、「復習用CD」は全部60分なので、3ヶ月目は1日半分ずつつまり30分集中して聞いて1ヶ月で全体を15回復習できる計算。暗唱までは無理だろうが英文を聞いて訳すことはできるようになるんではないか。
          毎日30分で、できる計算だ(計算では!)。

          で、6月頭からはじめて、毎日続いています。
          最初は読み上げスピードについていけなくて「聞き取れない!」ってところも多々あったが、1週間目ぐらいで「あれ? 再生スピード落としたっけ?」と思うぐらいにガクンと聞き取れるようになった。
          「聞き取ったのを書く」というのを1度やってみたが効果ありそう(時間がかかるけれど)。
          どこかのタイミングで「聞き書き」も組み込みたい(と思うが、無理して続かなくなると嫌なので、そのうちなー)。
          2012.01.26 Thursday

          井上明人『ゲーミフィケーション―<ゲーム>がビジネスを変える』読書メモ

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            『ゲーミフィケーション―<ゲーム>がビジネスを変える』を読んでる中。
            メモと感想を記録していこう。

            ■まえがき
            2011/03/14、著者の井上明人が、電気メータの数値を記録するシーンからはじまる。
            “「節電」をもとにしたゲームができるかもしれないと思い、テストプレイをすることが目的だった”。
            以前の電気使用量より節電できるかというレースゲームの「ゴースト」的な仕組みと、上手な運用を巧みに駆使する「RTS」的なゲーム感覚。これはゲームになるかもしれない予感をもとに、#denkimeter という節電ゲームを構想していく。
            予想以上の反響になる。
            「斜め上の発想」「悪ふざけ」などなど。
            それに対して著者はこう記す。
            “私は、そのことに少し驚いた。節電をゲームにすることは「斜め上」でもないし「悪ふざけ」でもない。ゲームを知る人間が、震災直後に必要とされるであろうことを、当たり前にしただけだ。
             もちろん、私のしたことが「意外」に見えた理由は、頭ではわかっている。多くの人が「ゲーム」の力が機能する世界を見ていないからだろう。”
             
            ゲーミフィケーションを“ゲームの考え方やデザイン・メカニクスなどの要素を、ゲーム以外の社会的な活動やサービスに利用するもの”と定義する。

            2011年、ガートナー社が注目すべき大きなテクノロジーとして「ゲーミフィケーション」という概念を選ぶ。

            “「ゲーム」を使えばたのしく、ある程度まで継続的に取り組むことを可能にしてくれる。まずは、そのことの説明からはじめていきたい。”


            PART1は、オバマの事例。
            「一人ひとりが自分の問題として捉え」という政治家の決まり文句、いくら繰り返し言っても自分の問題として捉えてもらうのは難しい。でも、ゲーミフィケーションを使えば……という展開は説得力あるなー。

            オバマが選挙戦で使ったゲーミフィケーションが紹介される。
            (このあたりは「オススメ!たこつぼ教養百科」第5回でとりあげた)
            SNS的な「マイバラクオバマドットコム」は、ログインすると自分のプロフィールページが作られ、レベルが★で表示される。
            電話をかけたか、戸別訪問をしたか、メールを出したか、それらがデータと集積されて、レベルアップしていく。 最初は「登録」「個人情報入力」なんて簡単なミッションになってて、難易度調整もバッチリ。
            “「小説」はその「物語」を載せるメディアだ。そして、「物語」は社会のあらゆる面において大きなインパクトを持った現象である。「ゲーム」という現象もこれに似ている。”

            PART2は、歩数計→『ポケットピカチュウ』→『ナイキプラス』という進化を追って、「物語」「ソーシャル」「ゲーム」の関係性に迫る。
            「ナイキプラス」は、歩数だけじゃなくて、移動距離、移動速度、時間が測定でき、それがネットでシェアできる。
            “東京で走りながら、北海道の大学時代の友人や、ネットで見つけたランニング仲間とともに走ることができる。(…)仲間うちの誰よりも遅かったりすると、「IT(イット)」と呼ばれるビリ扱いになってしまう”。

            わかりやすく伝えやすい「物語」でニュースはスケール=拡散する、というビジネスっぽい話から、「ソーシャル」のスケール話に展開。
            DARPAの「赤い風船を探せ」プロジェクト、「ワッパー・サクリファイス」、セカンドライフなどの事例が紹介される。

            「ワッパー・サクリファイス」の事例が、ネタ消費なので、ジョークで、ゲームじゃないと切り捨てられちゃう(この本の文脈ではまっとうな展開)。ここに付箋。考えるべきヒントがあると感じた。

            “「ゲーム」はゆっくりと飽きていく”という指摘は、おもしろい。

            サザエさんにおける「三河屋のサブちゃん」が比喩として持ち込まれる。
            っても、これはゲームやインタラクションじゃなくて、コミュニケーションなので(比喩として分かりやすくなる側面と同時に)議論を曖昧にしちゃう危険性があるなーと思う。インタラクションとコミュニケーションを混乱させるものが多くて最近気になる(ぼくも、ちょい前まで混乱して用いていた)。

            ポイント制とゲーミフィケーションは何が違うのか? P59
            外発的動機づけと内初的動機づけ。
            “ゲーミフィケーションとは、外発的動機づけとの境界線的な要素(報酬)を求めるうちに、内発的動機づけを駆動させるようなメカニズムだと言っていい。”
            ここ、おもしろい。
            本当にそんなこと言っていいの? 考えるべきポイント。
            Q&Aサービスのポイントが現実の貨幣と換金可能だったケースと、その問題点。

            つづきは、またー。
            2011.10.31 Monday

            句会をはじめるための本

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              「東京マッハ2」@阿佐ヶ谷ロフトA、盛り上がったなー。みんなありがとう。池田澄子さんの隣で、最初、半身だけ緊張するも、すぐにリラックスして楽しみました。
              「句会やってみたいけど、どういうふうにやればいいんだろう」というつぶやきを聞いたので、「超初心者が句会をはじめるための方法」とか書きたいけどそれはちょい時間ができてからとして、ひとまず入門書や参考になる本を紹介することにしよう。

              まずは俳句の基礎と句会のルールを知るための3冊。句会のルールを知るための入門書があんまり見つからないので、このへんは良書が出てほしいところ(なんかいいのあれば教えてください)。

              坪内稔典『坪内稔典の俳句の授業』
              小中学生や国語先生を対象に、出前授業をやったリポート「第1章 俳句の授業」を軸として、俳句の魅力を伝える一冊。こどもたちの句や活発な鑑賞、うまく場を作る稔典先生とのやりとりが楽しい。 俳句入門の最初の一冊として激オススメ。

              小林恭二『俳句という遊び―句会の空間』『俳句という愉しみ―句会の醍醐味』
              著者の小林恭二は、「まっとうな句会」とは“俳句を媒介にして、日常とりえないような高度で玄妙なコミュニケーション(=遊び)をとれるような座”と説明する。その「まっとうな句会」を“当代一流の技量を有する俳人たちが、流派の別を超えて”開いてリポートしたのが本書。リポート中に、句会のルールがていねいに説明され、句の読みも随所に挿入されている。いきなり俳句についての予備知識がなくて、この本を読むのはハードルが高いかもしれない。俳句にふれて、「句会ってどういうもの?」と思いはじめたころにはぜひ読むが吉。歌合リポートの『短歌パラダイス―歌合二十四番勝負』もある。

              長谷川櫂『一億人の俳句入門』
              リズム、一物仕立てと取り合わせ、季語と季題、無季と季重なり、循環する時間、日本語の構造といった俳句の基礎を詳しく解説した入門書。とはいえ“従来の入門書に書かれていることでも不要なものは捨て、逆に、大事なことについては詳しく書い”てあって独自性の高いものになっている。同じ著者の『古池に蛙は飛びこんだか』は、「古池や蛙飛び込む水のおと」という有名な芭蕉の句についての考察を通して俳句についた考えた本。めちゃくちゃおもしろいのでこちらもオススメ。
              長谷川櫂『句会入門』って新書、良さそう。今度読んでみます。


              「句会をやろう」って人を集めるのはいきなりハードル高いとお悩みの紳士淑女のみなさまは大喜利感覚のスタートもいいかもしれない。その参考になる3冊を紹介。

              さまぁ〜ず『さまぁ〜ずの悲しい俳句』
              左ページが俳句で、右ページがツッコミという構成で、ネタ本として楽しんでもいいけど、順番に読んでいくと、俳句の基礎(季語がどうして必要か。切れ字とはどういう効果があるのか。字余り・句またがりが何故発生したのか)がどうしてそういうルールになったのかが、わかってくる本。というわけで、あなどれない良書。

              ブルボン小林『ぐっとくる題名』
              気になるタイトルをあげて、あれこれタイトルを「読んだ」エッセイ集。タイトルの読み方が、俳句の読み方と重なるところが多い。とくに、竹下龍之介くんの第一作目『天才えりちゃん金魚を食べた』のタイトルがいかに素晴らしく揺るぎないかを、「二物衝撃」の概念を使って解説している項は必読。

              森絵都&荒井良二『あいうえおちゃん』
              俳句や短歌同様、リズムを使って言葉を楽しむ本。
              “あきすに あったら あきらめな”
              から始まって、あいうえおかきくけこ……と順に、頭に同じ文字がつく445のリズムのフレーズがどんどん出てくる楽しい絵本。
              好きなフレーズをちょっと引用。
              けれども けっきょく けがさんぼん
              こんなに こうがく こうねつひ
              さっきの さむらい さるだった
              さんざん さわいで さっていく
              しんだら じごくで しょっぴんぐ
              せっしゃの せがれは せーるすまん
              ひきょうな ひぐまを ひっぱたく
              らっこの らいばる らっこっこ
              るんるん るんるん るんるるる
              わいわい わらって わすれよう

              ■以前、コメント欄で「あいうえおちゃんごっこ」を楽しんだ→森絵都&荒井良二『あいうえおちゃん』が楽しいのコメント


              その他、いろいろ。


              俳句といえば季語。無季でOKという座にするにしても、歳時記が一冊、手元にあると便利。
              『基本季語五〇〇選』
              基本季語をしっかり解説。じっくり読んで楽しめる。
               
              合本俳句歳時記 第四版
              季語2537、傍題5034。一冊手元にあれば安心。ぼくはiPhone版を愛用しています。

              夏石番矢編『「俳句」百年の問い』
              正岡子規、芥川龍之介、寺田寅彦、加藤楸邨、桑原武夫、山本健吉、坪内稔典、柄谷行人、中上健次、夏石番矢ほか、三十二の“俳句本質論の選りすぐり”。

              『池田澄子句集』
              ■佐藤文香『句集 海藻漂本』
              ■平井照敏編『現代の俳句』
              『金子兜太 高柳重信集』
              『ユリイカ2011年10月号 特集=現代俳句の新しい波』
              句や論考、インタビューなど。米光の10句(ドラクエ句とか)もあるよ。

              ちょっと最新の本が手薄なので、そのうち追記します。


              11月26日スタートの宣伝会議「編集・ライター講座」(公式Q&A)でも、俳句に関する初級ワークショップを一回やる予定(前シーズンで好評だったので)。日々、言葉や表現を意識するツールとしても俳句はとても有効です。
              2011.01.01 Saturday

              発想力を伸ばす4つのコツ

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                発想力を伸ばす4つのコツ

                ・自信を持つ
                他の人がすぐに「そうだね」と思うようなアイデアは、まあ凡庸だ。凡庸でないアイデアを出そうと思えば「なんてバカなことを!」「なにそれ?」「ムリムリ!」「バカじゃないの?」と言われる危険性は覚悟しなくてはならない。
                自信を持ってないと、そういったアイデアを発することはできない。発言以前に、思いつかなくなってしまう。自分で自分のアイデアを抑え込む。抑え込んだことにすら気づかない。誰もが納得のいく凡庸なアイデアばかりを出すようになってしまう。「だいじょうぶですか?」なんて伺ってしまう。誰もがだいじょうぶと思うアイデアなんてもう過去のものだ。
                だから「馬鹿馬鹿しい」と笑われても、これが自分の発想なんだという自信と覚悟と責任を持つことが発想力を伸ばすコツだ。

                ・得意点を絞る
                自信を持てと言われて、自信を持てるわけじゃない。どうすれば自信を持てるのか。全域にわたって自信を持てる人はそうそういない。だから、ポイントを絞る。発想するためにポイントを絞って考え抜く。アイデアを考えるときに漠然と考えてはいけない。一点に絞って考え抜く。「このことに関しては、自分が一番調べたし、考えたし、分析した」という一点を堀り抜く。掘るためには関連する人やモノについても知りたくなる。その深さが自信になる。

                ・常に意識する
                「アイデアはパッとひらめく」というイメージがある。でも、パッとひらめくための土台を作るために常に考え意識していないといけない。常に意識して考えているところに、ひらめきはやってくる。土台がないところにひらめきは着地できない。では、どうすれば常に考え意識することができるか? 自分事であれば、いい。意識するなと言われても、意識してしまう。逆に、他人事や、興味がないコトは、意識しろといわれても、ついつい意識がそがれてしまう。好きになった人のことはどうしてもついつい考えてしまう。だから、発想する対象を好きになって、自分事にしてしまう

                ・発想力をトレーニングする
                上記3点、「自信を持つ」「得意点を絞る」「常に意識する」を実現するためには、まず「自分事が何か」を掘り抜くことが大切だ。
                これをまずやらずに、なんかへんな発想法を使っても、使いこなせない。
                泳ぐために、まだ水に浮かぶのも怖いのに、手の動きをひたすら研究するようなトンチンカンなことになってしまう。まず浮かぶ。まず浮かぶための基礎トレーニングをすることが必要だ。

                ・大きな目標を持って、ステップは小さく刻む
                焦ってる人は10の成果を求めてしまう。3の成果しか見込めないと「これはダメだ、ムダだ」と言ってやろうともしない。その間に人は1の成果を10積み重ねていく。目標は大きく持つほうがいい。でも、ステップは、いきなり大きくは踏めない。股が裂けてしまう。小さく。次々と。


                1日たった10分、10日間でできる弾丸化というトレーニング方法を米光一成『自分だけにしか思いつかないアイデアを見つける方法―“企画の魔眼”を手に入れよう』に書いた。
                それを、このブログでもやってみよう(同時に魔眼本ブログでも進行中なので、他の人の弾丸化(たくさんあるよ!)や、詳しい展開はそちらを見てね!)

                10分やることで意識のスイッチを入れて、それ以外の時もあれこれ考えちゃう状態にするのがトレーニングのコツです。手軽に、でも、けっこうしつこく。
                発想のトレーニングの最大の利点は、どこでも、道具なしで、頭の中だけで、簡単にできちゃうところ。

                ひとまず10分、じっくりと弾丸化を考えて、トレーニングスイッチを入れてください。

                弾丸化1日目
                自分の中で重要なキーワードを4つ書き出すだけ!
                自分の生活を4つのキーワードに分解する気持ちでやるといいと思います。
                とにかく4つだけ。
                「4つだと足りない!」「4つもないよ!」って人も、4つです。
                決められた数にがんばって合わせることが、思考のきっかけになります。

                上で実践してくれている例のように、小さなメモ用紙に書いてもいいし、
                もっと手軽にやりたい人は、twitterでやってもいい(ぜひ#maganをつけてください)。
                2010.12.30 Thursday

                Amazonで一位になる方法

                0
                  「米光さんはプロモーションがヘタですよねぇ」
                  「そう?」
                  「そうですよ。魔眼本(米光一成『自分だけにしか思いつかないアイデアを見つける方法―“企画の魔眼”を手に入れよう』)のプロモーションやらないでしょ」
                  「やるよーやりますよー。どうすればいいの? あ、ブログやってるよ」
                  「そうそう、あのブログ。あんな手間のかかりそうなことやるなら、もっとがっつりプロモーションにすればいいんですよ」
                  「どういうこと?」
                  「たとえば、よくあるじゃないですか。Amazon第一位!って自己啓発本が」
                  「知らない」
                  「あるんですよ。「Amazon 特典 一位」とか何とか検索すれば出てきますよ。三大特典!とかって言って「何日の何時から何時までにamazonで予約しろ」ってやっちゃうんですよ」
                  「あー、なんか見たことあるな。いっつも同じフォーマットな感じのやつでしょ」
                  「そうそう。大きな文字で、たいてい最初に、Amazonランキング第1位獲得!!って、赤字で大きく書いてあって、だらだらと縦に長いの。」
                  「あるねー」
                  「そういうのやればいいんですよ」
                  「やーだーよーー。それにランキング1位とかじゃないもん」
                  「1位にするんですよ。Amazonのランキングって短時間集計なので、時間を集中させて購入してもらえれば、その時間だけ一瞬1位になるんですよ」
                  「でも、いまだったら『KAGEROU』とかに勝てないんじゃないの?」
                  「あー、たいてい何とかジャンル一位なんですよ、ああいうのって」
                  「ああー」
                  「しかも、リーダーシップ部門とかですからね。本>ビジネス・経済・キャリア>実践経営・リーダーシップ>リーダーシップって細分化された中の一位ですからね。米光さんの魔眼本も、きっとそこまで掘れば、3部門で1位制覇とかですよ」
                  「ものは言いようだねー」
                  「それどころか、そういうことを考えてジャンルまで変えちゃうって噂ですよ。写真の何とか部門だったら1位とりやすいとか」
                  「ひえー」
                  「で、まあ、そういうふうにバブリーにでもamazon1位を取って、ぎざぎざ星マークつけて「アマゾン1位!」ってうたっちゃう」
                  「へぇ」
                  「で、米光さんがブログでやろうとしてるのも、もうねPDFで作っちゃうんですよ。まあ、2つに分けて、タイトルも変える」
                  「ほお」
                  「それで特典2つできあがり。で、米光さん講座とかワークショップやってる映像あるでしょ?」
                  「あるよ」
                  「その中の一つを音声15分ぐらい。もうひとつムービー。これで四大特典ですよ。つまりは、こうです!
                  特典1:アイデアが湧き出る6つの基本原理(PDF30ページ)
                  特典2:アイデアマトリクス全図(巨大PDF)
                  特典3:発想とは何か(音声セミナー20分)
                  特典4:発想トレーニングなう(映像セミナー30分)
                  特典5:電書場メーリングリストに加入!
                  特典6:電子書籍「アイデア特訓」送付

                  ね?」
                  「ひゃー。でも、電書場メーリングリストって、誰でも勝手に入れるよ」
                  「いいんですよ、細かいことは!」
                  「で、時間しぼってamazonで買った人に、これを特典としてメールするって告知するんです。全部データだからメールですむ。たいてい特典にはDVDのマークつけたりするんですけどね、DVDなんて送りません。手間も金もかかりますから。メールです、データです、ダウンロードURLを書いたメールを送るだけです」
                  「うへー」
                  「で、時間しぼって1位とったら、それをうたって、ご好評につきキャンペーン延長!ってやるんですよ」
                  「わはー。すごいねー」
                  「米光さん、すごいって言うけど、やらないでしょ」
                  「やらなーい。そんな引っ掛けるみたいにして売りたくないもの。それより、いま聞いた話を書いたほうがおもしろいよ。書いてもいい?」
                  「いいですよ。ぼくも、そういう実のない方法で実のない本を売るのって嫌いだから」
                  「おまえは、ひねくれてるうえに口悪いねー」
                  「米光さんに言われたくはないですよ」


                  そんな特典よりおもしろいことをやろうと思ってるので、企画魔眼本ブログ米光一成『自分だけにしか思いつかないアイデアを見つける方法―“企画の魔眼”を手に入れよう』)、よろしくね!
                  2010.09.29 Wednesday

                  教養として10代で読んでおくべき本なう

                  0
                    「一般教養として知っておくべき映画とか小説とか音楽教えてくれ」「10代で読んでいないと恥ずかしい必読書」ってリストを見て驚いた。
                    プラトン『国家』ハイデッガー『存在と時間』バーク『フランス革命の省察』ニーチェ『道徳の系譜』ジェイムズ『宗教的経験の諸相』……。
                    いやいやいや。それ、恥ずかしいからって理由で10代であわてて読んでもしょうがないぞ。
                    そんな姿勢で読んでも、つまんない。
                    それに、10代でそんなのがんばって読んだら、友達と話があわなくなるぞ。
                    50代以上のしちめんどくさいタイプの人に好かれて、説教されちゃうぞ。
                    教養として10代で読んでおくべきは、これだろ!
                    以下にあげる本を読めば20代、30代、40代の先輩と話もあうし、友達にもちょっと「あいつ教養あるな」って尊敬されちゃうよ。

                    荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』
                    「震えるぞハート!燃え尽きるほどヒート!!」


                    福本伸行『賭博黙示録カイジ』
                    「敗者は失うっ…!それをねじ曲げたら……なにがなにやらわからない…受け入れるべきだっ…!」


                    井上雄彦『スラムダンク』



                    武論尊・原哲夫『北斗の拳』



                    大友克洋『AKIRA』



                    古谷実『行け!稲中卓球部』



                    美内すずえ『ガラスの仮面』



                    山岸凉子『日出処の天子』



                    萩尾望都『半神』



                    高森朝雄・ちば てつや『あしたのジョー』



                    鳥山明『ドラゴンボール』



                    永井豪『デビルマン』



                    藤子・F・不二雄『ドラえもん』



                    手塚治虫『火の鳥』



                    あずまきよひこ『よつばと!』


                    ガンダムとエヴァと宮崎駿作品(ジブリ以前の作品もだよ!)と押井守作品も観とくこと(細田守監督作品は言わなくてもヤングは観てるよね?)。

                    解説と名台詞を入れようと思ったけど、時間がないから、そのうち補足するねー(コメントとかtwitterで書いてねー)。
                    2010.03.09 Tuesday

                    石黒正数『ネムルバカ』でうるうるした

                    0
                      石黒正数『ネムルバカ』を読み終わって、うるうるしている。

                      おもしろかったなー。
                      大学の女子寮。バンド活動に打ち込む先輩鯨井ルカ。何に打ち込めばいいのかわからない後輩の入巣柚実。
                      「あ〜何もねーのかよ」
                      「冷蔵庫にギョニソが一本」(ギョニソ→魚肉ソーセージ)
                      「つか なんで起こすんだよ 晩メシなんて寝飛ばしちまえばいいだろ」
                      何気ない日常の描写、積み重ねられるふたりのキャラクター。
                      どのくらい掘れば先に進めるのかわからない分厚い壁、「先の見えない先行投資って空しいな」とぽつりとつぶやくのは先輩。
                      無茶するのは実は後輩で、隠れた自分の才能に気づかない(先輩は気づいている)。っていうか、それは才能なのだろうか。というような絶妙な設定(ネタバレになるから書かないけど、すごくいい)を、するっと軽く扱う。今っぽいくだけ方。
                      アーティストの卵が集まるショップの戯画化。
                      「あー駄サイクルだねー 輪の中で需要と供給が成立しちゃってるんだよ 自称ア〜ティストが何人か集まって そいつら同士で 見る→ホメる→作る→ホメられる→見る→ を繰り返しているんだ」
                      と腐しつつも、「駄サイクルの輪は自称ア〜ティストに限らず色んな形でどこにでもある…」と自分をふりかえる。
                      「妄想ってのは 妄想の中でウソを演じてる限り 絶対実現することはありえないの」
                      後半はベタな盛り上がり方をするんだけど、そこにいたるまでに、ふたりに共感を寄せているから素直に盛り上がれてしまう。
                      1巻完結で、しっかりと心に残る傑作。


                      すぐさまamazonで石黒正数『それでも町は廻っている 1 』石黒正数『Present for me 石黒正数短編集』を買う。
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