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2008.09.19 Friday

とよ田みのる『FLIP-FLAP』、世界を軽く打つんだ

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    とよ田みのる『FLIP-FLAP』
    帯の言葉→“世界初(?)のピンボールラブコメ!! 「このスコアを超えること」片想いの同級生・山田さんが提示した交際の条件をクリアするため、フツーの高校生・深町くんの生活が一変する!! 街角のゲーセンからシカゴまでぶっ飛んでいく とよ田みのる最新作!!”

    ピンボールを物語の主軸にするのは珍しいし、基本ひとりで遊ぶゲームなので扱いにくいだろうから、ラブとコメが主軸でピンボールはまあちょっとしたギミックかもなーと思いながら読むと、これがドン! しっかりとピンボール漫画!

    自分のことを「普通」だと思い、何の役にも立たない無意味なゲームを何故やっているんだと迷いながら、“俺の心は本気で楽しめるんだ”ということを発見し、「むこう側」に突き抜ける瞬間を体験する。

    思い出すのは、松本大洋『ピンポン』『ZERO』だ。
    小山ゆう『スプリンター』も「神の領域」へ突き抜けるんだった。
    ああ、望月峯太郎『バタアシ金魚』もそうじゃないか。あの最後の泳ぎ!
    ああああ、ほったゆみ,小畑健,梅沢由香里 『ヒカルの碁』もそうだ!

    ひょんなきっかけからはじめる→ひょんなところで才能の片鱗をのぞかせる→ライバルの出現→競技のテクニックと奥深さを主人公が知る(と同時に読者も知っていく)→何の意味があるんだとか迷いながら成長していく→ライバルと対決するために大会へ出場するための試練(主人公が社会性を得ていく)→大会→観客の声も、世界も消え、本気になってやっていることとの一体感を味わう「むこう側」の世界へ!
    漫画が「集団競技ではないスポーツやゲーム」を扱うときの、ある種の物語原型にそって、1巻でぎゅっと凝縮した展開をしているマンガだった。オススメです。
    コメント
    ヒカルの碁は囲碁やぷよぷよ愛好者・・
    もとい全ての頭脳ゲーム愛好者にオススメです。
    (中身を全てぷよぷよにアレンジして
    出し直して欲しいくらいです)
    自問自答という意味だと『バガボンド』なんかもまさにそうだ、なんて思ったりします。

    向こう側の世界」という点でも、ヒカルの碁と同時期に連載してた、『ライジングインパクト』や『ホイッスル』とかも思い出します。
    • 2008.09.27 Saturday 11:16
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    http://haginov.blog35.fc2.com/blog-entry-128.html
    こどものもうそうblogにもコメントありますが、とよ田みのるの「FLIP-FLAP」は良い。 FLIP-FLAP (アフタヌーンKC)(2008/06/23)とよ田 みのる商品詳細を見...
    • ほえほえ
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